近況、接種したコンテンツ

最近接種したコンテンツをまとめておく。

 

神々の山嶺 

”かみがみのいただき”と読む。

一人のルポライターが、一人の登山家の人生を追っていく形式で話が進む。

見たのはアニメ映画だ。きれいだな、と画面にみとれてしまう。

雪崩が始まる時の透き通った不気味な音がよかった。

ルポライターは登山家 羽生丈二を追い、記事にしようとするが雑誌社からは求められていない。それでも登山家を追い、海外の彼の家にたどり着くが、一度は追い返されている。それでもルポライターはベースキャンプで待ち伏せし、ついに登山家がアルプスに挑む姿を写真にとることができた。

本当に自分がやらなければならないことを自覚し、それをやる人間は無敵になるのだなと思った。あるていど大人になったら、大人の言うことを聞かずにすきなことをやりはじめてよいのかもしれない。

間違ったことをしてはいけないと教わってきて、それがいまになっても染み付いていてとれないから、人の言うことをよく聞く。それも処世術なのだろうけど、すこし無茶をして、嫌われてもいいからやらなければならないことをやるのも、自己表現の一つだと思った。

 

動物農場

J・オーウェルの、ディストピア作品。1984を読んで、いずれ読もうと思っていた積み本だった。

1984と同じ感じなのだが、比較的短くて読みやすい。

動物革命を起こし、動物本位の社会を動物が作っていこうとする。動物の中でも頭の良い豚がリーダーとなって、ルールを制定したり仕事を作ったりする。動物であれば平等だったはずなのだが、次第に豚だけが有利なようにルールを作り替えたりする。けれど、他の動物は物覚えが悪く、ルールが作り替えられたことを確信できない。

結局、人間が動物から搾取していた社会は、豚が豚以外の動物から搾取する社会に変わっただけなのだった。

この構図はどの国の、いつの時代でも見られるのだと思う。

読み継がれる古典が読み継がれる理由は2つあると思っている。ひとつは歴史的価値。書かれ読まれたことで社会が変わったという背景を理解するためのものとして。もうひとつは、時代が変わっても利用できる内容が含まれているもの。